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by funfunloving
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「明石ブルワリー」と「竹泉」訪問記 (一粒篇)

「田治米酒造」さんを離れ、昼食会の場所である「一粒(いちりゅう)」さんへ
ここは、蒟蒻会席のお店
田治米社長もお酒持参(w)で参加されることに

「明石ブルワリー」と「竹泉」訪問記 (一粒篇)_e0106851_2028660.jpg蒟蒻会席の品々
これが、すべて蒟蒻でできてるってスゴイね
全部、蒟蒻らしくなく、美味しかったですよ
八寸(中央)が、マグロを模した蒟蒻
左が、蒟蒻のお刺身
奥の、蒟蒻の握り寿司
椀物は、ガンモドキみたいな蒟蒻の焚き合わせ
右は、蒟蒻とそば粉で打った鴨鍋風のお鍋


会席料理が並んだテーブルの上に、
普通はなかなか見ることのできない風景が。。。。
それは、なぜか、テーブルの上に3、4本の一升瓶が乗っていること(汗
だって、これも隠れたメインだもんねぇ(爆

この中には、田治米酒造さんのご好意で
「13BY(平成13年度醸造 純米吟醸)」のお酒が。。。。
真っ黒のボトルにラベルもなく、荷札に「13BY]の字だけ
田治米酒造さんでも60本足らずしか残っていないお酒なのに
本当にご好意で5本かな?を提供いただいた

「明石ブルワリー」と「竹泉」訪問記 (一粒篇)_e0106851_20284675.jpg「田治米酒造」さんの秘蔵のお酒「13BY」
なお、「BY」とは、「Brewery Year(醸造年)」のこと
「平成13年醸造の純米吟醸 袋絞り雫酒」が実体
ことしで、5年目の熟成を迎える秘蔵酒なのであった

もう、みんな、とりあえずいっとけぇ!(爆 って感じで
まずは、この「13BY」を冷やで飲ませていだくことに
さすがは、5年熟成、まったく角がなく
薫りも穏やか、味も円やか、すべてが柔らかい
スイスイいけてしまう怖い怖いお酒でした(^^)

昼食会では、
たまたま、幸運なことに田治米社長と同じテーブル席につくことができた
いち消費者としては、蔵元と会話できる機会なんて滅多にないし
これこそが今回の趣旨だとも思ってたから、ぜひともお話しがしたい

とはいえ、いきなり尋ねるのは失礼だと思い
ほどよく食べ、ほどよく飲み、場が和んできた頃を見計らって
あつかましくも(ぐい飲み持ってw)田治米社長の横にお邪魔することに
社長の前には、明石の蔵「茨木酒造」の若き杜氏茨木さんが座ってる
彼は、きさくで親しみやすい若者である
オヤヂとは初対面であったのだけど、本当に親しく接してくれた
もっとも、彼が杜氏だとはあとになってから知ったのだが。。。。(汗

酔っ払いの厚かましさで、
・オヤヂ本人が日本酒が嫌いであったこと、まず匂いが酒臭い(キツイ)
・なので、日本酒=おやじ酒と敬遠されそう
・世の中で焼酎ブームなどに押しやられて不幸な時代を辿っていること
・されど、本当に真面目に造った日本酒は、旨いこと
を伝えながら、生産者としての考えなんぞを尋ねた
まだ、36才の若き社長
迷わずに、答える
「『一粒の米にも無限の力あり』を信念に旨い酒を造っていきたい」といい、
「お米の素材を大事にしたい」と
さらには、日本酒の未来(?)についても
「やる気のない蔵は、どんどん潰れて淘汰されればいいんです」
と、きっぱり言い放った

これは、ある意味ですっごい自信だよな
後日、「穴蔵」さんの社長に聞いて知ったのだけど
元々、「田治米酒造」さんは地元で多くの生産量を醸していた蔵だったらしいけど
現社長になってから、「量」よりも「質」、「質」よりも「個性」を重視し
生産量を押さえ、「味」にこだわって生産されているとのこと
結局は、それが数ある日本酒の中での「差別化」となるのか
「ブーム」なんか、気にしてらんねぇ、ってことか

なるほど、精米歩合にこだわらず、酒米自体の持ち味を活かしながら
「旨い酒」を醸す、という信念が伝わってきた気がする
はじめて「竹泉」のお酒を飲んだ時に、口当たりのよさもさることながら
お米の甘さ、焚きたてのご飯のような薫りを感じたことを思い出す
それは、べつに高いお酒でなく、1合あたり400円ていどのお酒、でだ

一方で、田治米さんの醸した酒を味わいながら、
まん前で田治米さんの話を聞いていた茨木の若き杜氏の心中やいかに!

他にも興味深いお話しを伺う
オヤヂは、「竹泉」のラベルの文字がすきなのだが
それは、酒米の稲穂でもって書かれたとのこと
書いた方は、ラーメンチェーンで有名な「天下一品」の看板の文字を
書かれた方と同じ方であること
当初は、上向きを祈願して竹の横棒が上向きだったのだけど、
どうも「竹」でなく、「林」に見えたので、現在の字体とした、とか
しかし、現在の字体は、上向きの矢印(↑)にも見えるのでいいじゃないですか、と
酔っ払いのオヤヂが講釈をたれてしまう(汗
「純米吟醸 山田錦」のラベルの色は、
「田治米酒造」さんのコーポレートカラーで
文字の緑が竹の色、バックの青が川の水の色、を表現しているとか

時間の経過とともに、お酒もすすみ
場も和み、いつもの「穴蔵」の雰囲気となる
ようは、酔っ払いの集まりってこっちゃね(w
「一粒」さんには、「田治米」さんがお燗機をご持参いただいて、
「竹泉」のお酒を御燗でも頂くことができると

田治米社長と談話してるときのこと
社長がふと「13BYは燗でも旨いですよ」、と
オヤヂにすれば、「えぇ、、、もったいなぁーい!」と思ったのだが
社長が、燗してみましょか?と言うが早いか
なんと、一升瓶片手に社長自らが、「13BY」の燗付けをしてくれることに

感想。。。。
「なんてこったい!」
ただでさえ、角のなかった「13BY」
さらに、さらに「丸くなって」、さらに「まろやか」に、
こりゃ、旨いわ、うますぎる!

社長、今度は「梅酒の燗もね、なかなかですよ(ニヤリ)」と
純米(山田錦)酒で漬けた「梅酒」をお燗に
これまた、旨い!
湯気ととも梅の香りが素晴らしく女性陣に大好評
燗付け機の前に座ってたオヤヂは、
なぜかお燗係りとなってしまったのである(汗
燗ができるしりから、注文されるんで自分の飲む間もなく
まぁ、それも、亦楽しからずや

んでもって、梅酒の燗が好評と知るや
田治米社長、今度は「梅酒と、純米吟醸をば、4:6で割って燗付けも良い」と、
こんなのオヤヂからしたら、タブー視しちゃうよな
しかも、蔵元のまん前である種の暴挙にも感じるのに
田治米社長は、「可能性は無限ですから」と笑っている
うぅーん、やられたな。。。。
固定観念をもっているのは、我々消費者なのかも知れぬ、と
梅酒と、純米吟醸の4:6割は、最初こそ梅酒の風味だけど
甘味も抑えれて、後味に日本酒の薫りが残って、さっぱりと旨い
梅酒のお燗が女性向きならば、4:6割はおっさん好みの味だね

そんなこんなで、楽しい時間は過ぎるのも早いってのが世の常
あっと言うまに予定の時間も過ぎて、
名残惜しく田治米社長と奥様に手を振りつつ、
朝来の土地にお別れし、帰還の途に。。。


いやはや、
今回、初の「穴蔵」さん企画のツアー
とても興味深く、普段では覗けないようの場所
戴けないようなお酒、聞けないようなお話
本当に楽しかったなぁ

また、機会があれば参加してみたいなぁ
よろしくね!>穴蔵さん(w

「明石ブルワリー」と「竹泉」訪問記 (一粒篇)_e0106851_12313193.jpg田治米さんのご好意でお土産に頂いた
「純米吟醸 山田錦」の1合瓶

「明石ブルワリー」と「竹泉」訪問記 (一粒篇)_e0106851_12314067.jpgラベルには、
「竹泉蔵見学記念」の文字とともに
訪問日が印刷されている、という憎い心配り

「明石ブルワリー」と「竹泉」訪問記 (一粒篇)_e0106851_21133918.jpg帰りのバス内でくじ引き大会がありまして
ラッキーなことに
「竹泉 特別純米 五百万石 無濾過生原酒」が
当たりましたぁ!しかも、一升瓶で! o(^^)o

肴は、朝来郡特産の「岩津ねぎ」
牛スジ肉、木綿豆腐で「肉豆腐」風にしたもの
ねぎの甘味が絶品!
そして、明石の生ワカメと、朝来郡のウドの酢味噌和え
これまた、旨し!


「明石ブルワリー」と「竹泉」訪問記 (一粒篇)_e0106851_21134993.jpg帰りの道中で立寄った「陶の郷(すえのさと)」
日本六古窯のひとつ、丹波は立杭焼きの
ぐい飲みを自分の土産に購入

最初に手にしたものは、あまりにお値段が高級で(汗

この子は、籠の中に入っていた中から、
黒い地肌と、金属的な光沢が気に入って選んだもの


(おしまい)
by funfunloving | 2007-02-25 20:29 | 呑む